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光源氏?の別荘だった清凉寺 京都

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気になっていた!(;´Д`)
黒光りしている、お釈迦さま
仏像の本によくでてくる、お釈迦さま

広いお堂の真ん中、素晴らしい厨子(ずし)に入っている、お釈迦さま

体の中には、布で作った内臓、その回りに切った布もみっちり入っていた
血のイメージだろうと・・・・・

清凉寺(せいりょうじ)


清凉寺が立つ地は、もとは嵯峨天皇(786-842年)離宮
その離宮を嵯峨天皇の皇子であり
『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルと伝えられる源融(みなもとのとおる)がもらって別荘にした

源融(とおる)が没すると、その子どもたちが父の菩提を弔うために、父親をモデルにしたと伝わる阿弥陀三尊像を祀って寺院に改め棲霞寺(せいかじ)と号した

その後、宋に渡った奝念(ちょうねん)(938?-1016年)が、インドの釈迦如来像を中国で造らせて持ち帰った釈迦如来像を安置し、この堂を清凉寺とした

そして、この釈迦如来を中心として清凉寺は大いに栄えた

仁王門(におうもん)(山門)


江戸時代後半の建立
禅宗様、和様折衷様式

左右に室町時代作の阿吽の金剛力士像が安置されている

 

多宝塔(たほうとう)


1703(元禄16)年に建立
江戸時代中期、江戸護国寺で釈迦如来像の出開帳の際に寄進されたもの
部材は、江戸で刻まれ船で運ばれてきた

釈迦如来立像(しゃかにょらい りゅうぞう)


(秘仏-毎月8日 春と秋開扉)
(毎年、4月19日には「お身拭き式」すす払いと法要)

国宝
木造
像高160.0㎝
986年宋より請来

インドの優傎王(うでんおう)(ウダヤナ王)という国王が、釈迦在世の頃、釈迦の姿が見えなくなったことを憂いて病の床に伏した
これを心配した臣下の者が、牛頭栴檀(ごずせんだん)という香木で等身大の釈迦像を造らせたという
優傎王(うでんおう)が釈迦を思い慕い造られたので「優傎王思慕像」と呼ばれている

それは釈迦が悟りを開いた翌年、三十六歳の頃の姿とされ、「生身(しょうじん)の釈迦如来」として信仰された
唐代(七世紀)にインドを訪れた玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)が、この優傎王思慕像の、そっくりを造り中国にもたらし、多いに信仰されたという
ゆえに本像はインドから中国へ、そして日本に伝わったことから「三国伝来の釈迦如来」とも呼ばれている

インド、中国、日本と模刻して伝わったため、「三国伝来の釈迦如来像」と呼ばれている
この釈迦如来の胎内からは、絹で造られた五臓六腑の模型が納められていた
この形式の釈迦像を「清凉寺式釈迦像」といわれる

絹製五蔵模型


布で作られた五臓六腑(ごぞうろっぷ)のほかに鏡像や経典
奝念(ちょうねん)の臍の緒(へそのお)など様々なものが納められていた
これらの納入物は1954年の調査のときに発見された(これははすべて国宝に指定されている)
材質は魏志桜桃(ぎしおうとう)といわれ、衣の部分に切金模様が施されていたというが、現在ではほとんど見ることができない

阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう)(秘仏-春秋に特別公開)

国宝
平安時代
像高
阿弥陀如来 約178㎝
観音菩薩 約166㎝
勢至菩薩 約168㎝
三体ともヒノキの一本造で部分的に乾漆が施されている

脇侍の観音菩薩、勢至菩薩とともに阿弥陀三尊像として霊宝殿に安置されている
『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルの1人といわれる源融(みなもとのとおる)が生前に発願
死後一周忌に完成されたとされる

脇侍の観音菩薩と勢至菩薩は、宝冠(ほうかん)や瓔珞(ようらく)などの装飾品が豪華です
姿は大日如来に似て、印は金剛界大日如来の智拳印(ちけんいん)をまねたと見られ、密教仏の影響を受けた作品とされる

 

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