神社・寺

じっくり仁和寺 初見せ五大明王壁画 京都

投稿日:2018年10月21日 更新日:

板に描いたまっ黒の肌、恐い顔、背中に怒りの赤い炎、近代に描いたのではないかと思う程コントラストがはっきりしている、初拝観というのをテレビで見て、ぜひ観てみたいと、平日の最初の日にでかけた。

仁和寺で思い浮かぶのは、吉田兼好が書いた徒然草の中にある
『仁和寺にある法師』
仁和寺のおじいさん法師が、石清水八幡宮に行ったことがないから、ある日思い立って、一人でお参りに行き、極楽寺と高良を拝んで満足して帰ったが、一番大切な山の上にある神社に行かなかったので、事前に調べは必要という話し。

『これも仁和寺の法師』
こむずかしい話と思いきや、仁和寺の和尚さんが、宴会で酔っぱらって、脚の付いた金物器をかぶって踊ると、皆が喜んだので踊りまくったが、かぶっていた器が取れなくなり、医者に無理やり引っぱって取ってもらったが、耳や鼻は欠け、なかなか治らなかったという、あきれた話。

五大明王壁画 金堂裏堂

写真は撮れないので、パンフレットを写した。
手の組み方の違いなどが、解りにくいですね。

金剛薬叉明王(こんごうやくしゃ みょうおう)

威力ある神。
食物を与える神。
牙で一切の苦しみや悪、煩悩を噛み砕き、呑み込んでしまうそうな。

降三世明王(ごうざんぜ みょうおう)

右足に踏まれているのは大自在天(だいじざいてん)、左足で踏まれているのは妻の烏摩妃(うまひ)で、大日如来に従わなかったので屈服させたそうな。
降三世の三世は、過去・現在・未来で、煩悩を降ろすと言われ、調伏(ちょうぶく-怨敵・魔物を降伏させること)を目的の時に拝まれる。

不動明王(ふどう みょうおう)
お不動さん。
五大明王の中心。

軍荼利明王(ぐんだり みょうおう)
「能く毘那夜迦(びなやか-悟りを妨げる摩)の障碍(しょうがい-さまたげとなるもの)を除く」と説かれ、結界を全て司(つかざどる)っている。
手に軍持(ぐんじ-{甘露(かんろ)の智水(ちすい)天から降り、煩悩を洗い流す水}が入った水瓶)を持っている。

大威徳明王(だいいとく みょうおう)
六足尊(ろくそくそん)と呼ばれ、六面六臂六足(ろくめんろっぴろくそく-六つの顔、腕、足)に描かれている。
悪人を懲らしめ、悪夢を消滅、悪病を除く。

水牛に乗らないことが、図像的に珍しいらしい。

経蔵

小さな引き出しの箱768個にお経が入ってる八角輪蔵(りんぞう)を回転させると、お経を読んだのと同じ御利益があるそうな。

霊宝館の名宝展

写真禁止。


孔雀明王像

孔雀経法は、皇妃の安産祈願、祈雨、除災などの修法。

まん中が、三面六臂(三つの顔・六つの腕)で珍しいらしい。
左右の、一面四臂(一つの顔・四つの腕)が日本では多いそうな。

御殿

-神社・寺

執筆者:


コメントお願いします。

関連記事

村人が守った五大明王像 常福寺 伊賀 三重県

奈良県の右上を出た所、三重県伊賀の里に常福寺はある 近鉄大阪線の伊賀神戸(いがかんべ)駅を降り、25分程北に歩いた 4月3日は、五大明王像のご開帳日 令和5年、今年の桜は早く少し桜は散りかけていたが、 …

悲願達成!西宮神社から廣田神社から越木岩神社へ巡る!兵庫

西宮神社(にしのみやじんじゃ) 活気あふれる「宵戎(よいえびす)」に、西宮三社巡りを決行! 阪神電車の「西宮駅の南口」を出ると皆の後を、ゆっくり「出店」を見ながら5分程歩くと西宮神社の鳥居に着く。 1 …

コスモスと、藤原宮跡と、白い衣まう天香久山 奈良

10月の晴れた日に、藤原宮跡にコスモスが咲いていると聞き、白鳳文化 万葉の史跡を巡り歩いた。以前、熱心に読んだ、女帝 持統天皇(じとうてんのう)物語アニメ、里中満智子さんの『天上の虹』を思いだした。 …

ゆいゆい唯一 九体阿弥陀如来像(くたいあみだにょらいぞう) 浄瑠璃寺(じょうるりじ) 京都

浄瑠璃寺に初めて訪れた 南山城の代表的な浄瑠璃寺に期待に胸ふくらませて出かけた 整備中で、あちこちでトンカチ トンカチ、音がした 九体の中心、阿弥陀如来中尊像も修理で祀られていない 順々に九体の阿弥陀 …

でかでか戒光寺(かいこうじ)の「身代わり丈六さん」と呼ばれる釈迦如来 京都

でかい!! 世界一背の高い釈迦如来(しゃかにょらい) 特別拝観で、間近で観ることができた! 単に、でっかい!だけでない 自分の目元には、ふくよかな足 照明で、衣の美しい牡丹(ぼたん)の花模様がくっきり …