
今回の個展、そして、テレビ『日曜美術館』に出演することを、とても躊躇したと語っておられました

サインを求めた方が、「テレビの『日曜美術館』を観るまで、存じていませんでしたが、是非とも観にいかなければと思い、新幹線に乗ってきました」と
ベレー帽を被った小さな子どもに、画用紙の一部を切り取り、似顔絵を描き
ご両親に「大きくなって思い出してくれたら嬉しい」と、生きる小さな力になることを願っているようでした
「好きなように絵を描く、こんな平和はない」
「平和」という言葉を何度もおっしゃってました
平和を願う絵本を読みました
いつまでも平和であること、平和を願って、この個展とテレビに出演されたのだと強く感じました
力強い線、やさしい絵は、誰もまねできません
だれも模写できない、すばらしい絵画です

カタログより
黒田征太郎展
絵でできること
イラストレーター、画家として国内で活躍する黒田征太郎は、1939年、大阪に生まれました。
戦後、船員として航行する合間に絵に興味を持ち、1969年に長友啓典とデザイン事務所K2を設立。
1992年、ニューヨークにアトリエを構え、2009年に拠点を北九州門司区に移すまで、世界中で様々な活動をしてきました。
なかでも、渡米先で出会った野坂昭如の『戦争童話集』によって、1990年代以降から戦争のテーマと向き合うようになり、絵本をはじめ絵画の大作や壁画制作、1000回を超えるライブペインティングを通して、いのちの大切さを伝える表現活動をしている。
本展は、これまでに20万点を超える制作を行ってきた黒田征太郎の86歳にして初となる大規模個展です。
2025年9月20日-11月9日
北九州市立美術館


